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大工道具の歴史を読んで #2

大工道具の歴史という本を読んでいるところで
面白いなと思った文面を紹介していこうと思います。

大工道具の歴史で、幻の工具と言われている
「オガ」
という工具ですが、オガ?と思われる方も多いと思います。
「オガクズ」 と言えば皆さんピンとくるかと思いますが

そう、オガクズはのこぎりで加工する際の木屑ですよね。
そしてオガは縦挽きのこぎりのことを指します。

この道具が伝来されるまでは以前のブログで紹介した鑿や楔を使用した挽き割りでの製材でした。
なぜ幻の道具かというところですが、まず当時製鉄技術や鍛造技術が発達していなかった為に、とても貴重な工具だったようです。
現在のように誰しもが手にすることはできなっかたのでしょうね。 誰か持ち主がいて貸してあげるといった感じだったようです。
その貴重な最古のオガという道具は、現在日本では3梃のみ残っているようです。

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▲当時のオガを使用した作業風景

ちなみにここからが面白い話になりますが
「心頭滅却すれば火もまた涼し」
知ってる方は知っていると思いますが有名な言葉です。
僕自身好きな言葉でもあります。

心頭とは心のこと
滅却とは消し去ること

無念無想の境地であれば、たとえ火の中でも涼しく感じられる。
という意味になりますが

実際火の中は熱いです。
その状況を受け入れ、冷静でいられる心の涼しさを表しているとも伝えられているようで、どんな苦難苦悩なときでもその状況を受け入れ冷静に前向きに考えなさい。ということかもしれませんね。

話は脱線しましたが、この言葉を残された「快川紹喜」
山梨県にある恵林寺で焼き討ちに会い、亡くなられましたが、ここに幻の工具オガが残っていたということです。 まだこの恵林寺に置いてあるかはわかりませんが、僕にとって1度訪れてみたい場所になりました。

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▲恵林寺写真

お出掛けするのにもちょうどいい季節になってきました。 歴史背景を想像しながら、観光するのもいいかもしれませんね。